支援の案内



刑務所や少年院などの施設を出て社会生活への入口をくぐる時、多くの人たちが住居、仕事、生活などへのさまざまな不安を抱えています。風の家ではそうした人々にたいして、一時的な宿所の提供、職探し、借金の返済、生活相談などを行なうことで、大切な入口の時期につまづくことのないような支援を行なっています。



社会生活の中で悪い仲間からの誘い、生活上の困りごと、仕事や住居、お金のことなどに不安を覚えることがあるかも知れません。風の家では刑務所や少年院を出た人だけではなく、生活保護受給者や生活に困っている人などへの支援も行なっています。問題が大きくなる前に早めにご相談下さい。



社会生活を続けている間にさまざまな理由から、犯罪を行なってしまうことがあります。社会からの出口をくぐってしまう時、これまでは一律に同じやりかたで裁かれていました。しかし今では裁判の中で必要な支援について考えることが増えてきています。風の家では、意見書を出したり、裁判に出廷したりするなどの活動も行なっています。

支援について

① 入口の支援(出所時)

▶ 対象者

刑務所出所者
少年院退所者
その他病院、福祉施設、刑事施設、更生施設等を出て行き場のない人

▶ 概要

 刑務所を出てきた人たちの約1/4が頼る家族や友人もなく、福祉的な支援もないまま、住む場所も働く先も持たずに社会に出てきます。刑務所の玄関は、社会への入口ですが、その社会には自分の居場所がない、と感じることも少なくありません。立ち直りの支援においては、この段階でその後に続く生活設計を行なう必要があります。一般に出所時の支援は「出口」での支援と呼ばれます。しかし、本当の支援、本当の社会とのかかわりがここから始まることを考えると、ここは「入口」なのではないでしょうか。
 風の家では、こうした入口での支援のために、行き先のない人への宿泊場所の提供を行なっています。宿所では給食サービスもありますので、食べるものがないということもありません。洗濯をしたり、必要な日用品を揃えたりしながら、そこで生活を行ない、ある程度落ち着いたら、年金や健康保険、住基カードなどの申請を行なう、仕事を探す、これまでの借金の返済計画を立てる、身に付いていなかった生活習慣を身に付ける、必要があれば福祉サービスへの申請を行なう、といった生活再建のための手続きを一緒に行なっていきます。仕事については、風の家の協力雇用主からの紹介もあります。そうしてある程度、今後の生活の目処がついたところで、住居を探し、引っ越しをして、本当の社会生活へと移行していきます。

▶ 支援を受けるには

 支援を受ける方法はいくつかあります。以下の表をご覧ください。県外からも引き受けを行なっていますので、お気軽にご相談下さい。

刑務所や少年院に知り合いがいる 刑務所や少年院の担当者に風の家での支援を希望することをお伝えください。保護観察所を通じて連絡が入り、面会などを経て、受け入れの手続きを進めていきます。必要があれば退所、退院時に迎えに行くこともあります。
刑務所や少年院から出てきた 直接お越しいただくことも可能ですが、保護観察所に風の家での支援を希望することをお伝えください。直接お越しになるのに比べて、利用料がかからないというメリットがあります。保護観察所の場所が分からないなど、分からないことがあればご連絡下さい。
その他 どのような方法で支援を求めたら良いか分からない場合は、ひとまずご連絡を下さい。一番良いと思われる方法を一緒に考えましょう。
 連絡はこちらまでどうぞ。

② 社会での支援

▶ 対象者

風の家の元利用者
刑務所出所者、少年院退所者
一般の作業所では難しい障害者、高齢者
生活保護受給を考えている人
一時的な避難場所の欲しい人
非行や行動問題を抱えている子供とその家族

▶ 概要

 犯罪歴がある人であれない人であれ、大人であれ子供であれ、社会生活を維持している間には、知りあった人が部屋に居着くようになった、お金の貸し借りで揉めたりお金がなくなったりした、昔の知り合いが尋ねてきて悪い道に誘ってくる、生活が苦しくなって困っている、周りに知り合いもおらず孤独感を感じる、また犯罪を行なうのではないかと心配だ、という問題や不安を抱えることはしばしばあります。
 風の家ではこのような、社会生活を維持する上で必要となる支援を行なうために、家庭訪問を行なって生活の見守りをする、作業所で作業をしてもらいながら仕事の訓練をする、電話相談を行なう、給料などを預かり手元に余分なお金がないようにする、必要であれば福祉サービスの申請を行なう、通院や入院の対応をする、宿所を利用してもらって問題を整理する時間を作る、といったサポートを行なっています。風の家の施設「ぶらっと広島」の2階にある事務所はいつでも立ち寄ることのできる場所として開かれていますので、何の用事がなくてもコーヒーを飲みに、新聞を読みに訪れる利用者もいます。このような形で、社会の中に居場所があることが、社会生活を維持することに役立つこともあるようです。
 中には自分を見つめ直して、これからはちゃんと生活をしていけるようにしたい、とカウンセリングなどを希望する人もいます。風の家には臨床心理士がいますので、病院などへ行くことなく専門的なカウンセリングを行なうことも可能です(その時々の心の健康状態によって通院をすすめることもあります)。

▶ 支援を受けるには

 支援を受ける方法はいくつかあります。以下の表をご覧ください。県外、市外から移ってこられる方への対応も行ないますので、お気軽にご相談下さい。

元利用者 電話をする、施設に直接来る、などの方法で困っていることを教えてください。困っている内容に合わせて必要な支援を行ないます。
初めての方 今現在生活ができているのかどうかによって行なう支援が変わってきます。1度電話で連絡をいただき、日時を決めてお越しいただいた上で、必要と思われる支援の方法を一緒に考えたいと思います。
子供の相談をしたい 子供の問題行動が心配だけどどこに相談したら良いか、警察や児童相談所の手が入っているけど他にどこか相談できる場所がないか、といった要請にお応えします。カウンセリングを始め、仕事をする上でのサポート、一時的に家庭から離れる、など、私たちの持っている資源を活用して支援を行います。
知り合いを紹介したい ご本人に風の家のことをお伝えいただくか、可能であれば一緒にお越しください。困りごとの状況を適切に確認できると、より良い支援につながります。
障害のある方 風の家には障害を持った人が利用できる作業所が設置してあります。他の作業所では馴染まない場合にも、同じような背景が持った人たちがいることで安心する人もいますので、一度ご相談下さい。
その他 分からないことがあれば、問題が大きくなってしまう前に、相談をしてください。風の家だけではなく、連携している機関などの力を借りられることがあるかも知れません。
 連絡はこちらまでどうぞ。

③ 出口の支援(起訴時)

▶ 対象者

風の家の現利用者
風の家の元利用者
その他調整の必要な方

▶ 概要

 何とか社会生活を行っていても、ふとしたきっかけで、我慢できずに手を出してしまう、お酒を飲みすぎて通報される、人に叱られてむしゃくしゃする、寂しくなって人に迷惑をかけてしまう、お金に困って物を取る、などいろいろな理由で犯罪に至ることがあります。行った罪は罪として、再度そうした犯罪を行わないために何が必要かということは、刑務所などを出る時ではなく、実は逮捕された時から考えなければならないことです。
 例えば、知的障害や発達障害があるために犯罪に至った場合には、何が犯罪の引きがねとなったのか、その前にどのような状態であったのか、そのことに対してどのように支援を行えば良いかを、本人はもちろんのこと、周囲の人も考える必要があります。あるいは自分のことを見つめ直して生きていたにも関わらず道を踏み外してしまったのであれば、そこで何が足りなかったのかを振り返る重要なきっかけでもあります。
 逮捕された時、裁判にかかる時、こうした社会からの出口をくぐってしまった時には、再び社会への入口をくぐることを見越して、対応をしなければなりません。風の家ではこのような、出口での支援を行なうために、逮捕後の調整に協力する、裁判までの間に釈放後の支援計画書を提出する、あるいは裁判に情状証人として出廷する、といった支援を行っています。もちろん勾留中には住んでいた家のこと、日用品のこと、など様々な心配事があり、そうしたことにも面会や周囲の人との連絡を通して対応をしています。
 こうした取り組みは、刑の減刑を求めて行っているのではなく、してしまった犯罪の意味を考え、それを繰り返さないために適切な生活の仕方を、本人も、周囲の人も、私たち支援者も見つけられるように、次につながるように、という願いのもとで行っています。

▶ 支援を受けるには

 支援を受ける方法はいくつかあります。これまでに風の家とかかわりのない方であっても、お手伝いできることがあるかも知れません。

風の家の利用者 手紙を出す、知人を通して連絡をする、などの方法で支援を必要としていることを教えてください。面会も含めて、必要な支援を行ないます。
知人が逮捕された 弁護士と良く相談のうえ、ご連絡下さい。事件前の様子が分からないため情状証人には立てませんが、支援計画書の作成など釈放後のことでお役に立てることがあるかも知れません。
調整先を探している すでに逮捕、勾留された方の支援に入っており、釈放後の支援先をお探しであれば、前科の有無、利用歴の有無にかかわらずご連絡下さい。
その他 分からないことがあれば、ご連絡ください。力になれることがあるかも知れません。
 連絡はこちらまでどうぞ。

料金

① 宿泊料

 宿所の利用には、所定の料金がかかります。この料金は部屋代、電気代、ガス代、水道代、光熱費、食費を含んでいます。ただし、利用の形態によって違いがあります。また、それぞれの収入に応じた減免などもありますので、不安な際には事前にご相談下さい。

利用形態 利用料 備考
任意での宿所利用 1日 1,770円 帰住先や行き場がない、あるいは住む家を失ったり生活に困って生活再建をしたくて、どの制度も利用せずに宿所の利用を希望する場合です。
仮釈放・保護観察・試験観察 無料 裁判所の命令によって仮釈放、保護観察、試験観察などを受けている場合には、利用料はかかりません。遵守事項での制限を除いて、受けられる支援に違いはありません。
更生緊急保護 無料 刑務所や少年院などを出て行くあてがなく、保護観察所によって緊急更生保護と認められた場合も利用料はかかりません。保護観察所に風の家での支援を希望するとお申し出ください。
生活保護申請中 無料 生活保護を申請し、住居を探している間の、一時的なシェルターとしての利用については料金がかかりません。申請先の区役所、市役所に風の家の利用をお申し出ください。

② カウンセリング料

 カウンセリングは有料です(以下は1回あたりの料金です)。小さな額であってもお金を払ってカウンセリングを受けることは、自分の人生を自分のものとするための大切な手続きだと考えられています。カウンセリングの初回にカウンセリングの目標やすすめ方を決めますので、その時に料金についても話し合います。不明な点はその時にお聞きください。

収入 料金 備考
就労等による収入がある 4,000円 収入、すすめ方、目的意識によって料金が変わることがあります。カウンセリングは通常、1週間に1回、50分で行います。
生活保護 500円〜1,000円 生活保護を受けている際には、料金の設定を低く押さえています。仕事を始めるようになった段階で、料金が変わることがあります。

③ 意見書作成料

 裁判の過程で、支援計画書や意見書が必要になった際には、事件前のかかわり、現在の状態、障害や問題の程度などを考慮して、書類を作成することができます。申込者が担当弁護士ではない場合は、担当弁護士と良くご相談の上でお申し込みください。収入に応じて減免もあります。

種類 料金 備考
支援計画書 1通 5,000円
意見書 1通 5,000円

お問い合わせ先

 支援を希望される方、引き受け先をお探しの方、風の家で行っている支援についてのお問い合わせなどは以下までお知らせ下さい。少ない職員数で運営していますので、電話に出れないこともあります。その際には、時間をおいておかけ直しいただけますよう、よろしくお願いします。

  • 082-232-6696
  • 082-942-0677
  • buratto-hiroshima@wine.ocn.ne.jp
  • 〒730-0843 広島市中区舟入本町17-8

 支援の受付は、こちらのメールフォームからも行っていただけます。ご利用下さい。