NPO法人 風の家

NPO法人風の家は、広島市にある民間の社会復帰支援活動を行う団体です。2010年の設立以来、年間100名を超える、出所者、非行少年、生活困窮者等の社会生活への移行とその維持のための支援を行い、安全・安心な地域社会に貢献しています。

 

理事長挨拶

風の家として法人登録し11年が過ぎ新たな年を迎えました。当初は有志がマンションの1室に集まり相談し、社会に出た刑余者が再犯せずに安定して生活ができるよう支援する事業を立ち上げる機運が高まりました。必要な資金は独立行政法人福祉医療機構より助成を受ける申請をし、助成金でワンルームマンションを借り、風の家として活動し始めたのは2010年6月で、NPO法人としてはその年の12月に登録しました。

刑余者の再犯を防ぐことが犯罪抑制に繋がるとの認識を高め、引いては風の家の知名度を上げるためにフォーラムを幾度か行いました。刑余者の支援のため広島保護観察所の自立準備ホーム、家庭裁判所の補導委託先となり、入居希望者が増えたことから、収容人数に見合ったマンションに移転しその都度拡大しました。現住ビルは居住支援施設と退所した人達の就労の場であり見守りための居場所兼作業所も併設し、施設としては当初から考えていた形を何とか整えました。

この間常に利用者と向き合い、時に対峙し、時に褒め、宥めたりしながら、「彼らに必要な支援は何か」を考えていました。入居者は皆多種多様な問題を抱えており、就労や生活保護を通じて安定した生活を送るために必要と思われる様々な支援をしてきました。彼らと対話し、彼らを信じ、時に裏切られ、理解し、それでも諦めてしまうことをせず、彼らのヘルプにできるだけ答えていこうと考えています。

理事長 大原嘉樹